「青柳さんは怪我を治すことに集中して。余計なことを考えないこと」
落ち込んでいるのが見て取れたのだろう。別れ際に、この便のチーフパーサからも言われてしまった。
片手でどうにか着替えを終え、会社の入り口へと向かう。外へ出ると、見覚えのある背の高い後姿が見えた。
「凱斗さん……」
「連絡、待ってたんだけど?」
「あ!」
シップを降りてからも治療や報告でバタバタしていて、凱斗さんに連絡を入れることをすっかり忘れていた。
「ごめんなさい。でも、どうして?」
「客室乗務部から連絡をもらったんだ。機内で怪我したんだって?」
包帯でぐるぐる巻きにされた左手首を見て、眉をしかめる。
「痛む?」
「少しだけ。……でも大丈夫です」
「本当に?」
窺うように見つめられて、つい目を逸らしてしまう。
「本当は結構痛いです」
心配かけたくなかったのに、あっさり見破られて情けなくなる。
「やっぱり。蒼羽は嘘が下手だな」
ふわりと笑われて、脱力してしまった。
落ち込んでいるのが見て取れたのだろう。別れ際に、この便のチーフパーサからも言われてしまった。
片手でどうにか着替えを終え、会社の入り口へと向かう。外へ出ると、見覚えのある背の高い後姿が見えた。
「凱斗さん……」
「連絡、待ってたんだけど?」
「あ!」
シップを降りてからも治療や報告でバタバタしていて、凱斗さんに連絡を入れることをすっかり忘れていた。
「ごめんなさい。でも、どうして?」
「客室乗務部から連絡をもらったんだ。機内で怪我したんだって?」
包帯でぐるぐる巻きにされた左手首を見て、眉をしかめる。
「痛む?」
「少しだけ。……でも大丈夫です」
「本当に?」
窺うように見つめられて、つい目を逸らしてしまう。
「本当は結構痛いです」
心配かけたくなかったのに、あっさり見破られて情けなくなる。
「やっぱり。蒼羽は嘘が下手だな」
ふわりと笑われて、脱力してしまった。


