【第1部完結】 エモパレ ―感情が見えるぽっちゃりな私が、オジさま副局長を無自覚なまま搦め捕るまで―

 …………

 つ、次はもうちょっと、和み路線で行こう。


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「……キミの髪は、ふわふわしていて、とても心地が良いな」

 バックハグの体勢で、オジさまに包み込まれながら、大きな掌があたしの髪を撫でる。
 流すように撫でおろす。
 かと思えば、髪を梳くように指を通す。

 サラサラ……ナデナデ……

 くすぐったい感触を覚える度に、背中の芯にソワソワと心地よさの信号が流れる。
 幸せな感覚。 満たされる気持ち。
 そして、この人に甘えてもいいんだという、絶対的な肯定感。

 もっと撫でて? もっと触って? もっと確かめて?
 あたしは、撫でられる感触をもっと味わおうと、背中をオジさまに擦りつける。

「……ハルネ嬢はまるで、猫のようだな。 どれ、もっと可愛がってやろう」


――うなじに、ちゅっ。


―――――――


「ひょぉ~~~~~っ!!」

 妄想の文字情報だけであるにもかかわらず、あたしはその空想の感覚に身悶えしてしまう。

 うなじが! 背中が!

 思わず自分で自分のうなじを触って確かめる。
 なんともない。 当たり前だ。

 う、うなじにキスはちょっとやり過ぎだけど、これくらいならいいよね?
 頭、撫でられたいもん。 ……優しく。

 今のは空想のオジさまだった。
 リアルのオジさまはどんな風に撫でてくれるんだろうか?
 そもそも撫でてくれるんだろうか?

 オジさまの好みって何だろう? どんな人が好みなの?

 ……オジさまは、あたしの見た目について言及した事は無い。
 愛らしい瞳、とか、美しい感情色、とかは褒めてくれたけど、体型に関して何かを言われた記憶は無い。

 ……もしかして、そういう趣味だったりするのだろうか?
 ぽっちゃりした娘が好みとか。

 だったら……


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「……ハルネ嬢、私にはコレが、たまらないのだ」

 バックハグの体勢で、オジさまに包み込まれながら、その大きな掌は……
 あたしのお腹を撫でていた。

「……ああ、ホントにやめて……オジさま…………」

 自分の怠惰を自覚させられているようで……
 お腹を触られていると、恥ずかしさでたまらなくなった。
 羞恥で顔だけでなく、耳も熱くなる。

 しかし、オジさまのあたしのお腹を撫でる手付きは優しい。
 服の上から、ゆっくり撫でつけ、時折確かめるように摘まむ。

 肉を掴まれるたびに、自分の罪を自覚させられているようで、なんだか涙が滲んでくる。

 でも、オジさまの手付きは終始優しさに溢れていて……
 あったかい掌が、あたしの罪悪感を溶かしてくれているようで……
 そしてハッキリと、自分が”そういう対象”として求められているのが理解できた。

 恥ずかしさと嬉しさ。
 そして、求められる気持ちの高揚に、胸がきゅぅ~っと締め付けられる。

 お腹を撫でるオジさまの手に、自分の手をそっと重ねてみる。
 その愛しい肌の感触に、ますます胸が苦しくなって、気持ちが溢れて……
 あたしの方もオジさまが欲しい気持ちが強くなった。

 その気持ちが伝わったのか、あたしを抱える力がより一層強くなった。

 そして……
 オジさまの、細い皺すらも色気を放つ、大人の手が、もっともっとあたしを求めようと……ブラウスの裾に指をかけて……


―――――――


「むりぃぃぃぃぃぃ~~っ!!」


「お姉ちゃんっ!! うるさい!! もう真夜中なんだよ!?」

 
 ドアをバガンっとぶち開けて入って来たのは、寝間着姿のシャリエナだった。

 限界に達したあたしは相当に騒々しかったようだ。
 

 シャリエナに怒られたあたしは、もう起きて何かをする事も禁じられ、布団に潜り込む。


 しかし、そのたびに先ほどの妄想日記の事を思い出し……

 枕に顔を埋め、足をバタバタさせるのだった。




















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