君の世界に入りたい

「羽山くん、綾人くんが今お父さんと来てくれるみたい」
「そうなのか!…ん?見上って近場で出かけるの嫌がってなかったか?」
「…たしかに」

休日の昼間、この時間帯のスーパーは学生が多い…すでに3人以上は目にした。もし綾人くんの知り合いだったら?綾人くんの最も会いたくない人だったら?僕は電話をかけたのは間違いだっただろうか…

「まあ本人が来る気なら大丈夫なのかなあ…」
「そう、だといいね」

綾人くんの家からスーパーは徒歩でも10分くらいなので、車で来た綾人くんとお父さんは5分もせずにやってきた。

「お待たせ〜真白くん久しぶり!君が羽山くん?初めまして、綾人の父です!」

お父さんの後ろに隠れるように立っていた綾人くんは青いジーンズに黒と茶色のチェックのシャツを着ていた。
心なしか少し顔が引きつっているようにも見えた。

「綾人も好きなもの選べよ?」
「……」