君の世界に入りたい



夏休みまで1週間を切ってしまった。
席替えをしても綾人くんと僕は変わらず隣の席で変わらずいつものように話して、いつものように一緒に下校をしていたけれど、夏休みが始まったらしばらく会えないのかな、遊びに誘ったりしたらだめかな。

「真白また考え事?」
「え?」
「難しい顔してた」
「あえっと、お母さんたち夏休み帰ってくるかなって考えてた!」
「そう、帰ってくるといいな」

林間合宿であいつに会って、僕の過去をすべて知った綾人くんはたまに僕の顔色を伺うようによく顔を見てくるようになった。嬉しいけれど、少し慣れなくて照れる。
そう言えば前お父さんと綾人くんが話してる時少しだけ聞こえたけど、綾人くんもいじめられてたって本当なのかな。こんなに優しい綾人くんが…?

「お前らは夏祭り行く?」
「夏祭り?」

後ろから最近よく聞く声が聞こえ、珍しく綾人くんが返事をした。林間合宿以降仲良くしている、羽山くん。綾人くんと羽山くんは羽山くんが一方的に話している感じで綾人くんはずっとツンツンしてる、その顔もかっこいいからいいんだけど、せっかくならもっと仲良くなってほしい。