君の世界に入りたい

連絡しちゃった…って真白って時々可愛い言葉発するよな。

「渡会くん!見上くん!私たちの班あっちに集合みたい」

平沢さん、よくこういうの仕切るよな。
俺には到底無理だなあ。

真白がいるし、間宮先生もあんな風に言ってくれたから来てみたはいいけど今のところあんまり楽しくはないな。むしろ帰りたい。

「見上!」
「間宮先生」
「どうだ?初めての宿泊行事は」
「まだ始まったばっかりじゃないですか、何も分かりませんよ」
「そうか!じゃあまた夜にもう1回聞くな〜」

また夜に聞く、って…そんな1日で気持ちが簡単に変わるのだろうか。

「綾人くん!見て!緑がたくさん!」

バスで1時間くらい走っただろうか。真白に声をかけられ、俯きながら歩いていた顔を上げてみると目の前はいろいろな緑の木が並ぶ山だった。絵本とかにありそうな綺麗な森。

「綾人くんこういうの好きでしょ」
「うん、好き」

山に見惚れていると集合の声がかかり、山登りの説明が始まった。