君の世界に入りたい

「…俺、人殴った事あるんです」

「あーそれ、中学校の先生から聞いたけど、見上何にも悪くなかったじゃねーか」

俺の言葉を聞いた先生は間髪入れずに何ともない顔をして俺を肯定してくれた。俺を認めてくれた先生は初めてだった。中学の時の先生は2位だったやつの親がモンペで怖がっていじめを見て見ぬふりをし、俺が悪いんだと主張してきた。

「え?」
「だってそうだろ?いじめられてムカついたから殴ったんだろ?むしろかっこいいと思うぞ俺」
「かっこよくなんて、ないです、親に心配かけて、迷惑もかけました」
「別に親なんて常に子どもの心配してると思うぞ?それに子どもからかけられる迷惑なんて嬉しいと思うけど、それと同じ理論で俺は見上とかクラスの奴らからかけられる迷惑は嬉しい!だからお前の口から聞けたことが嬉しい!!」

父さんと同じようなこと言ってる。間宮先生はいいお父さんになるんだろうな。

で?俺の言葉を聞いてもまだ林間合宿行く気ない?」
「人付き合いとか苦手なんで、班の人と仲良くカレー作りなんて出来ません」
「えでも渡会と仲良くなってなかったか?」
「…渡会から話しかけてくれたので」