君の世界に入りたい

「おはよう」
「おはよう!見上くんが乗ってくるまで電車間違ってないか不安で仕方なかったよ」
「顔見たら分かった」
「え!そんなに顔に出てた?」
「うん、割と」
「えぇ…」

俺の家の最寄り駅から渡会のお兄さんの家の最寄り駅は3駅先で少し距離がある。けれど今の学校には通えない距離でもないんだよな…何で渡会は一人暮らししてるんだろう。
それから少しして渡会は安心したからなのか俺の肩に頭を乗せ眠りについた。

「渡会、そろそろ着くよ」
「え!寝ちゃってた?!ごめん!」
「大丈夫だよ、慣れない電車で緊張してただろうし」
「…ありがとう」

駅からお兄さんの家は割と近く、歩いて15分くらいのところだった。

チャイムを鳴らすとすぐに扉が開き、渡会とは少し系統の違う綺麗な顔の人が出てきた。

「いらっしゃい、あんまりきれいじゃないけどどうぞ」

言われるがまま家に入り、ソファーに座らせられた。

「お兄ちゃん、こちら友達の見上綾人くん」
「綾人くん。真白がわがまま言って付き添わせちゃってごめんね」
「いえ。俺もこっちの方に用事があったので」