君の世界に入りたい

渡会を?家に?確かに渡会のお兄さんの家の最寄り駅からだと家の方が近いけど…まだ仲良くなってからそんなに経ってないし。

「お母さん渡会くんに会ってみたいなあ」
「…聞いてみる」

『母さんが土曜に行って夜家に泊まりに来ないかって言ってるんだけど、どう?』
『え!お邪魔してもいいの??』
『うん、お兄さんの家の最寄り駅からだと家の方が近いし』
『じゃあお言葉に甘えようかな、晩ごはん作らずに済むのは嬉しい!!!』
『そっか、じゃあ母さんに泊まりに来るって伝えとくね』
『うん!
 またお邪魔した時にも改めて言うけど、ありがとうございますお邪魔させていただきますって伝えておいて!!』
『了解』

嬉しそうに笑う渡会の映像が脳内で再生される。
俺の世界にいる渡会はすごく綺麗で美しいけれど、渡会の世界にいる俺は、どう映っているのだろう。

「母さん、渡会土曜日来るって」
「本当!?晩ごはん張り切らなくっちゃ!!」

母さんは花が咲いたように嬉しそうに笑い、鼻歌を歌いながら料理を進めた。
これまで家に連れてこられるような友達出来たことなかったもんな。