君の世界に入りたい

楽しく話していると母さんがいきなり声のトーンをすごく下げた。


初めての宿泊研修は小学5年生の時だった。
4年の頃には話しかけてくれるやつもいなくなっていた俺には到底無理そうな内容だったため、当日に階段からわざと落ちて欠席した。次は小学6年生の修学旅行、これは運よく風邪をひくことが出来て休むことが出来た。中学の時の修学旅行の時には俺が人付き合いが下手で友達が1人もいなくてクラスにも馴染めてないということが両親にバレていたため、行きたくないと一言言うと休ませてくれた。

今回は成績のこともあるし、渡会もいるし、行く方向で考えていたけれど承諾書を出してしまったらもう後戻り出来ないのかもしれないと思って母さんに渡すのを少し躊躇っていた。

母さんに何て言い訳をしようかと考えていると母さんの方から先に質問をされてしまった。

「行きたくないの?」
「…成績のこととかあるし、行かなきゃ」
「綾人が辛いなら行かない、っていう選択肢もあると思うよ?相談すれば学校でも成績が補えるように先生方してくれると思う!!」

「…どうしたら、いいかな」