君の世界に入りたい

「…真白?」

綾人くんの寝顔を5分間くらい眺めているとゆっくりと瞼が開いた。

「あ、起こしちゃった?」
「いや、普通に目が覚めた」
「結人くんがこのお肉お兄ちゃんにって」
「今お肉食べられるほど食欲ないんだけどなあ…あてか変なとこ見せてごめん」
「…変なとこ?」
「さっきのスーパーでのこと、真白にはあんまり弱いとこ見せたくなかったんだけど…」

〝僕は綾人くんの弱いところも強いところも全部大好きだよ〟

たった一言、これだけをどうしても言えないまま僕は黙り込んでしまった。僕の気持ちと君の気持ちはきっと違うだろうから。

「俺もそろそろ下行こうかな、お肉食べたくなってきた」
「食欲出てきたみたいでよかった!行こ!羽山くんがすごくお肉焼くの上手なの!」