定時を過ぎると、編集部の人が減っていく。
金曜日だから、みんな早めに帰る。
私も帰ろうと、席を立とうとした時、スマホが鳴った。
見ると、知らない番号からの着信。
出ようか迷ったけど、仕事関係かもしれないと思って、電話に出た。
「はい、結城です」
「真帆ちゃん?」
聞き覚えのある声。
誰だろう、と思った瞬間、気づいた。
「……美咲さん?」
「久しぶり。覚えててくれた?」
美咲さん。
朝倉の姉だ。五年前、付き合っていた頃に何度か会ったことがある。
「お久しぶりです。どうしたんですか」
「ちょっと、話したいことがあって。今、時間ある?」
朝倉の姉から、突然の電話。
何の用だろう。嫌な予感がした。
「……はい、大丈夫です」
「じゃあ、今から会えない? 案件帰りで会社の近くまで来てるの」
◇
オフィスビルの近くにあるカフェで、美咲さんと合流した。
五年ぶりに会う彼女は、相変わらず綺麗で、落ち着いた雰囲気だった。
朝倉より五歳上で、結婚して子供もいると聞いている。
「突然呼び出してごめんね」
「いえ……何かあったんですか」
「恒一のことで、話したいことがあって」
やっぱり、朝倉のことだ。
「最近、恒一と同じ部署になったんでしょ?」
「……はい」
「どう? うまくやってる?」
うまくやっている。
そう言えたらいいのに。
金曜日だから、みんな早めに帰る。
私も帰ろうと、席を立とうとした時、スマホが鳴った。
見ると、知らない番号からの着信。
出ようか迷ったけど、仕事関係かもしれないと思って、電話に出た。
「はい、結城です」
「真帆ちゃん?」
聞き覚えのある声。
誰だろう、と思った瞬間、気づいた。
「……美咲さん?」
「久しぶり。覚えててくれた?」
美咲さん。
朝倉の姉だ。五年前、付き合っていた頃に何度か会ったことがある。
「お久しぶりです。どうしたんですか」
「ちょっと、話したいことがあって。今、時間ある?」
朝倉の姉から、突然の電話。
何の用だろう。嫌な予感がした。
「……はい、大丈夫です」
「じゃあ、今から会えない? 案件帰りで会社の近くまで来てるの」
◇
オフィスビルの近くにあるカフェで、美咲さんと合流した。
五年ぶりに会う彼女は、相変わらず綺麗で、落ち着いた雰囲気だった。
朝倉より五歳上で、結婚して子供もいると聞いている。
「突然呼び出してごめんね」
「いえ……何かあったんですか」
「恒一のことで、話したいことがあって」
やっぱり、朝倉のことだ。
「最近、恒一と同じ部署になったんでしょ?」
「……はい」
「どう? うまくやってる?」
うまくやっている。
そう言えたらいいのに。
