定時を過ぎて、編集部の人が減っていく。
私は、早めに帰ることにした。朝倉と二人きりになりたくなかった。
「お先に失礼します」
誰にともなく言って、席を立つ。
朝倉と目が合いそうになって、逸らした。逃げるように、編集部を出る。
エレベーターに乗り、一階へ。
外に出ると、夕暮れの空が広がっていた。
何をやっているんだろう、私は。
朝倉に「逃げない」と言われたのに、私の方が逃げている。
最低だ。
駅に向かって歩きながら、涙が滲んだ。
泣く理由がわからない。朝倉に酷いことをしたから?
自分が情けないから? それとも——
スマホが鳴った。
見ると、宮本からのLINEだった。
『真帆さん、大丈夫ですか? 話聞きますよ』
宮本の顔が浮かぶ。
心配してくれている。ありがたいと思う。
『ありがとう。今日は一人で帰る。また明日』
短く返して、スマホをしまった。
電車に乗り、席に座る。
窓の外を見ながら、ぼんやりと考える。
距離を置きたいと言った。
でも、本当にそれでいいんだろうか。
距離を置いたところで、何か変わるんだろうか。
朝倉の顔が浮かぶ。
寂しそうな表情。「わかりました」と言った、静かな声。
ごめん。
心の中で、何度も謝った。
でも、今は無理だ。
自分の気持ちが、自分でわからない。こんな状態で、朝倉と向き合えない。
考える時間がほしい。自分と向き合う時間が。
それは、言い訳かもしれない。
逃げているだけかもしれない。
でも、今の私には、これしかできなかった。
私は、早めに帰ることにした。朝倉と二人きりになりたくなかった。
「お先に失礼します」
誰にともなく言って、席を立つ。
朝倉と目が合いそうになって、逸らした。逃げるように、編集部を出る。
エレベーターに乗り、一階へ。
外に出ると、夕暮れの空が広がっていた。
何をやっているんだろう、私は。
朝倉に「逃げない」と言われたのに、私の方が逃げている。
最低だ。
駅に向かって歩きながら、涙が滲んだ。
泣く理由がわからない。朝倉に酷いことをしたから?
自分が情けないから? それとも——
スマホが鳴った。
見ると、宮本からのLINEだった。
『真帆さん、大丈夫ですか? 話聞きますよ』
宮本の顔が浮かぶ。
心配してくれている。ありがたいと思う。
『ありがとう。今日は一人で帰る。また明日』
短く返して、スマホをしまった。
電車に乗り、席に座る。
窓の外を見ながら、ぼんやりと考える。
距離を置きたいと言った。
でも、本当にそれでいいんだろうか。
距離を置いたところで、何か変わるんだろうか。
朝倉の顔が浮かぶ。
寂しそうな表情。「わかりました」と言った、静かな声。
ごめん。
心の中で、何度も謝った。
でも、今は無理だ。
自分の気持ちが、自分でわからない。こんな状態で、朝倉と向き合えない。
考える時間がほしい。自分と向き合う時間が。
それは、言い訳かもしれない。
逃げているだけかもしれない。
でも、今の私には、これしかできなかった。
