差し替え案が決まらないまま、昼休み。
私は一人で給湯室に行き、缶コーヒーを開けた。
頭を冷やさないと。
朝倉の言う通り、焦っている。焦って、周りが見えなくなっている。
昔と同じ。何も変わっていない。
五年経って、大人になったつもりでいた。
冷静に仕事ができるようになったと、思っていた。
でも、追い詰められると、結局こうなる。
周りに当たって、空気を悪くして、自分で自分の首を絞める。
「最悪……」
呟いて、コーヒーを啜った。
苦い。いつもより、ひどく苦かった。
◇
午後、再び会議室で話し合い。
今度は、少し冷静になれた。
「さっきは、ごめん。言い方がきつかった」
「いえ、俺も感情的になりました」
仕切り直し。
ホワイトボードに、新しくアイデアを書き出す。
「ビフォーアフターの代わりに、何を入れるか」
「はい」
「読者参加型という軸は残したい。リアリティが大事だから」
朝倉が頷く。
「じゃあ、SNSを使うのはどうですか」
「SNS?」
「読者に、自分のスキンケアルーティンを投稿してもらう。ハッシュタグを作って、それを誌面で紹介する」
悪くない。むしろ、いい案かもしれない。
SNSでの投稿なら、過去のものを使える。今から集める必要がない。
ハッシュタグを設定すれば、特集との連動感も出る。
「……それ、いいかも」
「本当ですか」
朝倉が、少し嬉しそうな顔をした。
さっき全部却下したことを、根に持っていないらしい。
その素直さが、ありがたかった。
「既存の投稿から、いい感じのを選んで使う。
事前許可をもらって誌面に掲載。コメントも掲載すれば、リアルな声が伝わる」
「デザイン的にも、レイアウトしやすいと思います」
「うん。これでいこう」
少しだけ肩の荷が下りた。
私は一人で給湯室に行き、缶コーヒーを開けた。
頭を冷やさないと。
朝倉の言う通り、焦っている。焦って、周りが見えなくなっている。
昔と同じ。何も変わっていない。
五年経って、大人になったつもりでいた。
冷静に仕事ができるようになったと、思っていた。
でも、追い詰められると、結局こうなる。
周りに当たって、空気を悪くして、自分で自分の首を絞める。
「最悪……」
呟いて、コーヒーを啜った。
苦い。いつもより、ひどく苦かった。
◇
午後、再び会議室で話し合い。
今度は、少し冷静になれた。
「さっきは、ごめん。言い方がきつかった」
「いえ、俺も感情的になりました」
仕切り直し。
ホワイトボードに、新しくアイデアを書き出す。
「ビフォーアフターの代わりに、何を入れるか」
「はい」
「読者参加型という軸は残したい。リアリティが大事だから」
朝倉が頷く。
「じゃあ、SNSを使うのはどうですか」
「SNS?」
「読者に、自分のスキンケアルーティンを投稿してもらう。ハッシュタグを作って、それを誌面で紹介する」
悪くない。むしろ、いい案かもしれない。
SNSでの投稿なら、過去のものを使える。今から集める必要がない。
ハッシュタグを設定すれば、特集との連動感も出る。
「……それ、いいかも」
「本当ですか」
朝倉が、少し嬉しそうな顔をした。
さっき全部却下したことを、根に持っていないらしい。
その素直さが、ありがたかった。
「既存の投稿から、いい感じのを選んで使う。
事前許可をもらって誌面に掲載。コメントも掲載すれば、リアルな声が伝わる」
「デザイン的にも、レイアウトしやすいと思います」
「うん。これでいこう」
少しだけ肩の荷が下りた。
