水曜日。
私は朝倉と一緒に、撮影前の最終確認をしていた。
「小道具、全部揃った?」
「はい。スキンケアアイテムは昨日届きました。
念のため、予備も用意してあります」
「予備?」
「撮影中に足りなくなったり、汚れたりする可能性があると思って。
メーカーさんにお願いして、二セット借りてあります」
予想以上の気配り。
私は、予備のことまで指示していなかった。
朝倉が自分で考えて、先回りしたのだ。
「......いい判断だね」
「ありがとうございます」
朝倉が少しだけ笑った。
仕事で褒められて嬉しい、そんな素直な笑顔。
五年前と同じだった。
胸の中がモヤモヤする。
こういう顔を見ると、昔を思い出してしまう。
◇
木曜日。撮影日の前日。
私と朝倉は、スタジオの下見に行った。
都内にある小さな撮影スタジオ。
白を基調とした清潔感のある空間で、美容系の撮影にはよく使われる場所だ。
「ここがメインの撮影スペース。照明は備え付けだけど、レフ板は持ち込み」
「了解です」
朝倉がスタジオ内を見回しながら、メモを取る。
「控え室はあっち。モデルさんとヘアメイクさんが使う。あと、ここが機材置き場」
「荷物の搬入は、何時からできますか」
「撮影開始の二時間前から。朝八時に入れるように手配してある」
朝倉が頷く。
スタジオのスタッフと少し話をして、確認事項を済ませる。
その間、私はぼんやりと朝倉の背中を見ていた。
テキパキと動いている。
私は朝倉と一緒に、撮影前の最終確認をしていた。
「小道具、全部揃った?」
「はい。スキンケアアイテムは昨日届きました。
念のため、予備も用意してあります」
「予備?」
「撮影中に足りなくなったり、汚れたりする可能性があると思って。
メーカーさんにお願いして、二セット借りてあります」
予想以上の気配り。
私は、予備のことまで指示していなかった。
朝倉が自分で考えて、先回りしたのだ。
「......いい判断だね」
「ありがとうございます」
朝倉が少しだけ笑った。
仕事で褒められて嬉しい、そんな素直な笑顔。
五年前と同じだった。
胸の中がモヤモヤする。
こういう顔を見ると、昔を思い出してしまう。
◇
木曜日。撮影日の前日。
私と朝倉は、スタジオの下見に行った。
都内にある小さな撮影スタジオ。
白を基調とした清潔感のある空間で、美容系の撮影にはよく使われる場所だ。
「ここがメインの撮影スペース。照明は備え付けだけど、レフ板は持ち込み」
「了解です」
朝倉がスタジオ内を見回しながら、メモを取る。
「控え室はあっち。モデルさんとヘアメイクさんが使う。あと、ここが機材置き場」
「荷物の搬入は、何時からできますか」
「撮影開始の二時間前から。朝八時に入れるように手配してある」
朝倉が頷く。
スタジオのスタッフと少し話をして、確認事項を済ませる。
その間、私はぼんやりと朝倉の背中を見ていた。
テキパキと動いている。
