でも、それを認めたくなかった。
朝倉が、じっと私を見ている。
その目が、五年前と同じで、苦しくなる。
「……わかった」
朝倉が、静かに言った。
「無理強いはしない。でも、俺は待ってる。
真帆が話したいと思うまで。待ってる」
その言葉を残して、朝倉はエレベーターに乗り込んだ。
ドアが閉まる。私は、その場に立ち尽くしていた。
膝が震えている。
心臓がうるさい。
涙が出そうになるのを、必死で堪えた。
終わった話は、終わったままでいい。
そう思っているはずなのに。
なんで、こんなに苦しいんだろう。
◇
家に帰っても、眠れなかった。
ベッドに横になって、天井を見つめる。
朝倉の言葉が、頭の中でリピートする。
「逃げてるだけだろ」
「俺は待ってる」
逃げている。かもしれない。いや、そうだ。
私は、朝倉と向き合うのが怖い。
五年前の傷を、もう一度開くのが怖い。
でも、向き合ったところで、何が変わるんだろう。
もう一度付き合うなんて、考えられない。
今さら「あの時はごめん」なんて言われても、どうしていいかわからない。
過去は、過去だ。
変えられない。やり直せない。
それなら、このまま忘れた方がいい。
時間が経てば、また普通になれる。
同僚として、適切な距離感で。
そう自分に言い聞かせて、目を閉じる。
眠れない夜が、長く続いた。
朝倉が、じっと私を見ている。
その目が、五年前と同じで、苦しくなる。
「……わかった」
朝倉が、静かに言った。
「無理強いはしない。でも、俺は待ってる。
真帆が話したいと思うまで。待ってる」
その言葉を残して、朝倉はエレベーターに乗り込んだ。
ドアが閉まる。私は、その場に立ち尽くしていた。
膝が震えている。
心臓がうるさい。
涙が出そうになるのを、必死で堪えた。
終わった話は、終わったままでいい。
そう思っているはずなのに。
なんで、こんなに苦しいんだろう。
◇
家に帰っても、眠れなかった。
ベッドに横になって、天井を見つめる。
朝倉の言葉が、頭の中でリピートする。
「逃げてるだけだろ」
「俺は待ってる」
逃げている。かもしれない。いや、そうだ。
私は、朝倉と向き合うのが怖い。
五年前の傷を、もう一度開くのが怖い。
でも、向き合ったところで、何が変わるんだろう。
もう一度付き合うなんて、考えられない。
今さら「あの時はごめん」なんて言われても、どうしていいかわからない。
過去は、過去だ。
変えられない。やり直せない。
それなら、このまま忘れた方がいい。
時間が経てば、また普通になれる。
同僚として、適切な距離感で。
そう自分に言い聞かせて、目を閉じる。
眠れない夜が、長く続いた。
