藤堂さんとの会話の後、田村さんが話しかけてきた。
「結城さん、藤堂さんに何か言われた?」
「……はい、ちょっと」
「朝倉くんのことでしょ」
やっぱり、みんな知っているらしい。
「最初から気づいてたわよ、私。二人の間に、何かあるなって」
「……そうですか」
「だって、結城さん、朝倉くんにだけ態度が違ったもの。
最初は冷たくて、途中からなんか気まずそうで、最近はラブラブで」
ラブラブ。
その言葉に、顔が熱くなった。
「別に、ラブラブでは——」
「いいじゃない、若いんだから。楽しみなさいよ」
田村さんが、ウィンクした。
若干、ぎこちないのは言わないでおく。
「応援してるから。何かあったら、相談してね」
「……ありがとうございます」
編集部の人たちは、思った以上に温かかった。
職場恋愛って、もっと白い目で見られるものだと思っていた。
でも、そうじゃなかった。
みんな、普通に受け入れてくれている。
◇
昼休み、朝倉と一緒に近くのカフェに行った。
もう隠す必要がないから、堂々と二人で出かけられる。
「今日、藤堂さんに言われた」
「何を」
「朝倉と付き合ってるのかって」
「……え、バレてたの?」
朝倉が、驚いた顔をした。
「バレバレだったみたい。みんな知ってたって」
「マジか。俺、うまく隠せてると思ってたのに」
「私も」
二人で、苦笑した。
「藤堂さん、何て言ってた」
「応援してるって。仕事に影響がなければ、いいって」
「よかった。怒られるかと思った……」
「私も」
ほっとした空気が、二人の間に流れた。
「これで、堂々としてられるね」
「うん。隠すの、疲れるし」
「俺も。顔に出さないように気をつけてたけど、無駄だったみたいだな」
朝倉が、コーヒーを啜りながら言った。
「でも、嬉しいな。みんなに認められてるみたいで」
「私も」
認められている。
その感覚が、心地よかった。
五年前、私は誰にも、何も言わずに付き合っていた。
彼氏なんていないことにしていた。
でも、今は違う。みんなに知られて、認められて、応援されている。
それが、こんなに嬉しいことだとは思わなかった。
「結城さん、藤堂さんに何か言われた?」
「……はい、ちょっと」
「朝倉くんのことでしょ」
やっぱり、みんな知っているらしい。
「最初から気づいてたわよ、私。二人の間に、何かあるなって」
「……そうですか」
「だって、結城さん、朝倉くんにだけ態度が違ったもの。
最初は冷たくて、途中からなんか気まずそうで、最近はラブラブで」
ラブラブ。
その言葉に、顔が熱くなった。
「別に、ラブラブでは——」
「いいじゃない、若いんだから。楽しみなさいよ」
田村さんが、ウィンクした。
若干、ぎこちないのは言わないでおく。
「応援してるから。何かあったら、相談してね」
「……ありがとうございます」
編集部の人たちは、思った以上に温かかった。
職場恋愛って、もっと白い目で見られるものだと思っていた。
でも、そうじゃなかった。
みんな、普通に受け入れてくれている。
◇
昼休み、朝倉と一緒に近くのカフェに行った。
もう隠す必要がないから、堂々と二人で出かけられる。
「今日、藤堂さんに言われた」
「何を」
「朝倉と付き合ってるのかって」
「……え、バレてたの?」
朝倉が、驚いた顔をした。
「バレバレだったみたい。みんな知ってたって」
「マジか。俺、うまく隠せてると思ってたのに」
「私も」
二人で、苦笑した。
「藤堂さん、何て言ってた」
「応援してるって。仕事に影響がなければ、いいって」
「よかった。怒られるかと思った……」
「私も」
ほっとした空気が、二人の間に流れた。
「これで、堂々としてられるね」
「うん。隠すの、疲れるし」
「俺も。顔に出さないように気をつけてたけど、無駄だったみたいだな」
朝倉が、コーヒーを啜りながら言った。
「でも、嬉しいな。みんなに認められてるみたいで」
「私も」
認められている。
その感覚が、心地よかった。
五年前、私は誰にも、何も言わずに付き合っていた。
彼氏なんていないことにしていた。
でも、今は違う。みんなに知られて、認められて、応援されている。
それが、こんなに嬉しいことだとは思わなかった。
