プロジェクトが軌道に乗り始めた頃。
私と朝倉の関係は、編集部内で公然の秘密になっていた。
いや、秘密ですらなかったのかもしれない。
二人で話していると、周囲が微笑ましそうな目で見ている。
一緒に帰る時、同僚から「お疲れ様」と意味深に言われる。
隠しているつもりだった。が、バレバレだったのだ。
ある日の昼休み。
藤堂さんに呼ばれて、デスクに向かった。
「結城さん、ちょっといい?」
「はい、何でしょう」
「最近、朝倉くんと仲いいよね」
直球だった。
心臓が跳ねる。
「え、あの——」
「いいのいいの。怒ってるわけじゃないから」
藤堂さんが、にこにこ笑っている。
「付き合ってるの?」
「……はい」
観念して、答えた。
「やっぱりね。みんな言ってたんだ、『あの二人、絶対付き合ってる』って」
「バレてましたか」
「バレバレだよ。二人とも、顔に出すぎ」
恥ずかしい。
隠し通せていると思っていたのは、自分たちだけだったらしい。
「実は、元恋人なんです。五年前に別れて、最近また……」
「へえ、そうなんだ。ロマンチックね」
藤堂さんが、楽しそうに言った。
「で、仕事には影響ないの?」
「ないようにしています。仕事中は、プライベートを持ち込まないって決めてます」
「ならいいけど。何かあったら、相談してね」
「ありがとうございます」
意外とあっさり受け入れてもらえた。
というか、隠せてなかったのか……
私と朝倉の関係は、編集部内で公然の秘密になっていた。
いや、秘密ですらなかったのかもしれない。
二人で話していると、周囲が微笑ましそうな目で見ている。
一緒に帰る時、同僚から「お疲れ様」と意味深に言われる。
隠しているつもりだった。が、バレバレだったのだ。
ある日の昼休み。
藤堂さんに呼ばれて、デスクに向かった。
「結城さん、ちょっといい?」
「はい、何でしょう」
「最近、朝倉くんと仲いいよね」
直球だった。
心臓が跳ねる。
「え、あの——」
「いいのいいの。怒ってるわけじゃないから」
藤堂さんが、にこにこ笑っている。
「付き合ってるの?」
「……はい」
観念して、答えた。
「やっぱりね。みんな言ってたんだ、『あの二人、絶対付き合ってる』って」
「バレてましたか」
「バレバレだよ。二人とも、顔に出すぎ」
恥ずかしい。
隠し通せていると思っていたのは、自分たちだけだったらしい。
「実は、元恋人なんです。五年前に別れて、最近また……」
「へえ、そうなんだ。ロマンチックね」
藤堂さんが、楽しそうに言った。
「で、仕事には影響ないの?」
「ないようにしています。仕事中は、プライベートを持ち込まないって決めてます」
「ならいいけど。何かあったら、相談してね」
「ありがとうございます」
意外とあっさり受け入れてもらえた。
というか、隠せてなかったのか……
