深い栗色のミディアムだった髪を、顎の辺りまで短くしたユカは私の返答に満足そうに頷いた。
「心境の変化?」
「お兄ちゃんの友達?がボブで可愛かったから。マネしてみた」
「珍しいね」
簡単に影響を受けないこの子が珍しい。
それほど人に懐くユカはあまりみた事がない。
「それに2年生だし。ちょっとイメチェン」
「そーいうキャラだったっけ」
私から見た彼女は可愛い顔して結構ドライで、自分のこだわりがあって、ハキハキと意見を言う子。が、なかなかいつもと違うようなことを口にするから。
思わず首を傾げると、ユカは隣の席に座った私に椅子ごと近づいて手招きをした。
耳を寄せるように近づくとユカは声を潜める。
「最近いい感じの人がショート派なの」
なるほど。
「それって他校の彼?」
「うん」
頷きながら離れていくユカの困ったような微笑みが可愛い。
誰だったかな、誰かの紹介で出会った他校の子に想いを寄せていることは知ってたけど。髪型を変えるほど本気だとは思ってはなかったから感心すら覚える。
こんな可愛い子にアタックされたら、もし私が男の子だったら簡単に靡いてしまう。
「明日会うんだ。今日はそれを百に言いたくて」
はにかんだ彼女。毎日見てるのに、きらきらしすぎて眼が慣れない。
それは他の人も考えていることだと思う。さっきからこちらをチラチラと伺う視線は多く、改めてユカの注目のされ方に内心頷いた。
「ユカなら大丈夫」
「ありがと」
こんなに注目される彼女だけど、同じ学校の男の子と恋愛する気はないと初めから宣言していた。あまり詳しくは言ってくれなかったけど、中学の頃は散々大変な目に遭ったらしい。
これだけ可愛かったらいろんなことや噂に巻き込まれそうだ。



