*
「……ん…………」
瞼に刺さる、眩しいくらいの太陽の光。
少しずつ開けていく世界の端に映るのは、涼しげな風でふわりと揺れる真っ白なカーテン。
(ここ、は――)
ピーンポーン♪
まだ覚醒しきらない脳の代わりに、ぼんやりと視線を彷徨わせていたあたしの耳に、馴染みのある懐かしいチャイムの音が響いた。
(――家?あれ、でもあたしって確か……)
混濁している記憶を整理していると、その答えにたどり着く前にあたしの思考をまた別の音が掻っ攫う。
「菜花ー!いつまで寝てるのー!!夕璃くん、来てるわよー!?」
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