「あ、ありがとうございます………お手数をおかけしました」
ちょっとめくれていたスカートを慌てて直しながら、お礼をいった
全然、と言いながら救急箱を戻す冬野くんは、慣れたようにマスターに話しかける
ここ、よくくるのかな?
でも、未成年者が1人で、深夜にこんなとこ………
やっぱりプライベートも謎だな、と1人で考えていると、頬にひんやりしたものが当たった
「はい」
「ひゃっ」
ぱっと振り向いて見てみるとタオルから袋に入った氷が見えた
「…‥氷、ですか?」
「ほっぺた、腫れてるよ」
「あ、………ありがとうございます」
そう言って受け取ると冬野くんは、私の隣に腰掛けた
距離が近すぎて、口から内臓出そうなくらいドキドキする胸を紛らわすために必死にほっぺに氷を当てる
なぜか、氷を当ててる方とは反対のほっぺたもじんじんする
うう、じーっと顔を見られてるよ……
流石に気まずい
「あの、なん、でしょうか?顔になんかついてます?」
ペタペタと片手で顔に触れながら確認するが、鏡もないのでわからない

