冬野柊くん
学校での彼は、かっこよくて優しい、けれど何考えているのかわからないという何とも不思議な評判な男の子
端正な中性的な容姿と黒髪から覗く複数のピアス穴
それもあって学園では優等生っぽいポジションだが、裏ではヤクザだ、暴走族だ、とか有る事無い事言われている
ものすごく女の子から人気なのに、男の子からはその危険な空気感から恐れられている
「ひ、人違いではないでしょうか………」
目の前の男の子がそんな冬野くんだということに少しビクビクしながら、しらを切る
「ん?ああ、本名で呼んだ方が良かった?ごめんね、天使歌音ちゃん」
あああああああ、がっつり本名………
これは、逃げようがない………
「何でこんなとこにいるの?──って聞きたいとこだったんだけど、怪我してるね。一旦手当しよっか」
ごめんね、と断りを入れられてふわっと身体が浮いた
「ひぇ………!」
生まれて初めて男の子にお姫様抱っこされたという事実に赤くなり、その男の子が冬野くんだ、という事実に青くなる
そんな顔色の忙しい私を横目で見ながら、マイペースに冬野くんは目的地へと向かった

