ペアワークは毎期末テスト前の恒例らしい。
どうやってペアを決めるのかというと、ここで時間をロスするのはもったいないということで、くじ引きだった。
誰と組むことになっても、やることは変わらない。
ただ、莉菜がどう思うかは別だけど。
もちろん戻るまではわたしが頑張って勉強する。
でも、もし明日とか元に戻るとしたらこのくじ引きも責任重大だっ。
どうか、わたしも莉菜もうまくいく相手でありますようにっっ!
そうしてわたしが組むことになった相手は、長距離走の益子くんだった。
接点がなかったからほとんど話したことないんだけど、そんなことは言ってられない。
なにせこっちは教えてもらう身で、しかもわたしの成績が悪かったら益子くんまで大会に出られなくなっちゃうんだから!
「益子くん、よろしくお願いします!」
ぐにゃりと前屈並みのお辞儀をすると、益子くんはなにやら頬をかいて微妙な反応をする。
あれ? わたし、なにかやったかな?
「莉菜ちゃん」
益子くんの後ろからすみれちゃんがぴょこんと顔を出して、隣に並んだ。
二人で顔を見合わせて何やら目線を送りあっている。
んん? どういうこと?
「お願いっ! ペアの相手代わってください!」
仲良く二人が同じ角度で、さっきのわたしより深々とお辞儀をする。
「え? どういうこと?」
状況がのみこめないわたしは、二人の顔を何度もきょろきょろと見比べてしまう。
「あのね、あたしたち付き合っているの」
「へー、そうなんだ……って。えぇーっ!?」
莉菜のことは【鏡の部屋】で見ていたけれど、わたしが見られるのはあくまで莉菜のことだけ。
ほかの子については、莉菜が把握していることしかわからない。
だからこのことは莉菜自身も知らなかったはず。きっと【鏡の部屋】で同じように驚いているんじゃないかな。
「でね、いくら勉強を教えあうっていってもね、ペアってなると、ね」
恥ずかしそうにもじもじするすみれちゃん。それ以上は言葉にしなくても言いたいことはわかる。
「オッケー。そりゃあ二人が組んだ方がいいと思う」
すみれちゃんはいい子だけれど、それとヤキモチは別だもんね。
彼氏が他の女の子と、たとえ勉強を教えあうためとはいえ距離が近づくのは嫌だよねぇ。
きっと益子くんも気になるだろうし。
それにしても知らなかったなー。カレカノかぁ。
そんなのもっとずっと先の話だと思っていたのに、こんな身近に成立している子がいるなんて!
「ありがとう! 莉菜ちゃん。あたしが組む予定だった人にも、もうオッケーはもらってるからよろしくね」
わぁっ、素早い。恋する乙女は抜かりないなぁ。
となるとわたしのペアになる人は、すみれちゃんが本来組むはずだった人なわけだ。
「すみれちゃんは誰と組むはずだったの?」
「あぁ、鳴海くんだよ」
……鳴海ぃー!?
思わず叫びそうになるのを両手で抑えたんだけど、とんでもない相手だということが判明したから、落ち着いてなんていられない。
どうやってペアを決めるのかというと、ここで時間をロスするのはもったいないということで、くじ引きだった。
誰と組むことになっても、やることは変わらない。
ただ、莉菜がどう思うかは別だけど。
もちろん戻るまではわたしが頑張って勉強する。
でも、もし明日とか元に戻るとしたらこのくじ引きも責任重大だっ。
どうか、わたしも莉菜もうまくいく相手でありますようにっっ!
そうしてわたしが組むことになった相手は、長距離走の益子くんだった。
接点がなかったからほとんど話したことないんだけど、そんなことは言ってられない。
なにせこっちは教えてもらう身で、しかもわたしの成績が悪かったら益子くんまで大会に出られなくなっちゃうんだから!
「益子くん、よろしくお願いします!」
ぐにゃりと前屈並みのお辞儀をすると、益子くんはなにやら頬をかいて微妙な反応をする。
あれ? わたし、なにかやったかな?
「莉菜ちゃん」
益子くんの後ろからすみれちゃんがぴょこんと顔を出して、隣に並んだ。
二人で顔を見合わせて何やら目線を送りあっている。
んん? どういうこと?
「お願いっ! ペアの相手代わってください!」
仲良く二人が同じ角度で、さっきのわたしより深々とお辞儀をする。
「え? どういうこと?」
状況がのみこめないわたしは、二人の顔を何度もきょろきょろと見比べてしまう。
「あのね、あたしたち付き合っているの」
「へー、そうなんだ……って。えぇーっ!?」
莉菜のことは【鏡の部屋】で見ていたけれど、わたしが見られるのはあくまで莉菜のことだけ。
ほかの子については、莉菜が把握していることしかわからない。
だからこのことは莉菜自身も知らなかったはず。きっと【鏡の部屋】で同じように驚いているんじゃないかな。
「でね、いくら勉強を教えあうっていってもね、ペアってなると、ね」
恥ずかしそうにもじもじするすみれちゃん。それ以上は言葉にしなくても言いたいことはわかる。
「オッケー。そりゃあ二人が組んだ方がいいと思う」
すみれちゃんはいい子だけれど、それとヤキモチは別だもんね。
彼氏が他の女の子と、たとえ勉強を教えあうためとはいえ距離が近づくのは嫌だよねぇ。
きっと益子くんも気になるだろうし。
それにしても知らなかったなー。カレカノかぁ。
そんなのもっとずっと先の話だと思っていたのに、こんな身近に成立している子がいるなんて!
「ありがとう! 莉菜ちゃん。あたしが組む予定だった人にも、もうオッケーはもらってるからよろしくね」
わぁっ、素早い。恋する乙女は抜かりないなぁ。
となるとわたしのペアになる人は、すみれちゃんが本来組むはずだった人なわけだ。
「すみれちゃんは誰と組むはずだったの?」
「あぁ、鳴海くんだよ」
……鳴海ぃー!?
思わず叫びそうになるのを両手で抑えたんだけど、とんでもない相手だということが判明したから、落ち着いてなんていられない。

