俺は
「ただ、俺としては、この一連の出来事を
他人に話す気にはなれない、っーか、
胸の中にしまっておく、たぶん和も…」
「ああ、ご先祖様のことを
後世に伝えていくのは大切だけど、この手の話、
伝え方と伝える相手を間違えると
おかしな方向に行きかねないからね
他言無用、
それが俺らの結論」
「ふっ、そうか、お前たちがそう言うのなら
それで構わないさ」
じいちゃんは、俺と和、順番に顔を見て
静かに笑った
その表情は、どこかホッとしたようにも見えた
その時、キッチンから麗子さんがやってきて
「お待ちかねのお茶が入りましたよ
…あら、何か難しい話?」
俺たちの目線は、一斉に麗子さんの運んできた
お茶に注がれる
「いや、石垣島での珍道中を聞いていただけだ
それで、ああ、それが噂の『健康茶』だな
せっかくだ、《《みんな》》でいただこう」
俺と和は顔を見合わせ
みんな?って事は、俺らもあのゲロ苦茶を
ここでもう一度飲むって事か?
宇宙に行った事は忘れても
あのお茶の味だけは忘れない
