東京に帰り、俺たちは羽田からじいちゃんの家に
直行した
何よりもアンディから預かったハーブを使ったお茶を、じいちゃんに早く飲んでもらいたかった
「あら、お帰りなさい、お疲れ様
わりと早く見つかったのね」
帰りがもっと遅くなると思っていたらしい麗子さんが、玄関を開けるなりそう言って
「煌さん、あなたたちが帰ってくるって言うんで
今起きてリビングにいるわ」
俺は麗子さんに
「そのお茶、淹れる時、濃いめに煮出すと
効き目がありますって、
えと…そう、お店の人が」
「ふふっ、石垣の、どこか道端に生えていたわけではなかったのね」
と、からかうように麗子さんが言った
俺はこれ以上ボロが出ないうちに
それだけ伝えるとリビングへ急ぐ
じいちゃんは、リビングのソファの、
いつも座っている場所に腰掛け、
新聞を読んでいた
俺たちが入っていくと、新聞から目を上げ
「楽しかったか?」
「…楽しいっつーか、隼のせいで普通に珍道中」
「オレっ?」
俺が反論しようとするのを制止するように
じいちゃんはニヤッと笑って
「ま、無事でなによりだ、彼女には会えたのか?」
俺は一瞬、誰のことを言っているのかわからなかったが、すぐにアンディの事だと気づき
「ああ、猫を預けてきた」
「猫?」
じいちゃんが訝しげな顔でそう繰り返したが
「大丈夫なのか?ペットフードなんてものは
あの星にはないぞ」
「たぶん、彼女の手作りメシ」
じいちゃんは、目を丸くして驚いた表情を
見せたが、すぐまたクールな顔に戻ると
「ふっ、まあ良い
テンメッシュには、彼女と歳が近いものは少ないから、猫はアンディにとって良い癒しになるだろう」
と独り言のように呟くと、
手元の新聞をテーブルに置いた
