ランタンライトヒーローズ


和に言われるまでもなく、俺は中に入り
草木をかき分け石畳を進む
後ろで門扉がガシャーンっと閉まる音が聞こえた

俺たちが城の正面まで来ると、
前回は気づかなかったが、重厚感のある入り口の扉がゆっくりと開き、中からメイドが

「お嬢様は今、手が離せませんので
こちらでお待ちいただくようにということです」

そう、うやうやしい口調で伝えると
俺たちをだだっ広いリビングへと案内した

和が小声で

「…こういう感じだったかな、覚えてないわ」

「リビング…って言うか、応接間?
王様の謁見室的な部屋」

俺も1度しか来たことはないが、ここに来て
あの日の記憶が戻ってきたのか、
調度品の位置も、
そういやあんな(よろい)あったな
少しするとメイドが《《例の》》濃い緑色をしたハーブティーを運んできて
喉が渇いていたこともあり、俺も和も
そのお茶を口に運ぶ

和が顔をしかめながら
「ヤバいくらい苦いな」

「だろ?マジ、ヤバいだろ」

「…ま、もしこれが、じいちゃんの体に良い
って言うなら、
それはそれで納得する味ではあるな
まるで苦薬だ」