バイバイを書いた夜、君が来た ――あの夜、君の声が僕を繋ぎ止めた

通話を終えたあと、
僕は天井を見上げた。

会ってもいない。
触れてもいない。

それでも、確実に何かが進んでいる。

距離は、まだ遠い。
現実は、簡単じゃない。

でも――
一人で立っていた場所に、
もう一人分の影が、並び始めている。

選んだのは、僕だ。

でも、
選ばれていたのも、僕だった。

その事実だけを抱えて、
今日は眠ろうと思った。

静かな夜だった。