バイバイを書いた夜、君が来た ――あの夜、君の声が僕を繋ぎ止めた

そのあと、
ぱちぇと二人で配信をした。

VC垂れ流しの、
いつもの雑談。

笑うタイミングも、
沈黙の間も、
全部、楽だった。

「ああ」

通話を切ったあと、
自然に思った。

「こっちの方が、楽だ」

それは、
誰かに言われたからじゃない。

制限されたわけでも、
禁止されたわけでもない。

参加型は、やった。
楽しかった。

でも、
その代わりに失った“余裕”も、
はっきり見えた。

だから、
次からやらなくなった。

罰ゲームも、なくなった。

結依一人の配信は、
これまで通り、ちょくちょくやる。

でも、
参加型やVC交流は、
自然と選択肢から外れた。

それは、
ぱちぇの望みを叶えるためじゃない。

自分の中で、
優先度を並べた結果だった。

静かな時間。
約束が守れる距離。
無理をしない空気。

その中心に、
ぱちぇとの配信があった。

「選んだ」

そう言うほど、
大げさなものでもない。

ただ、
戻らなかった。

一度知ってしまった、
楽な方へ。

それだけだ。