バイバイを書いた夜、君が来た ――あの夜、君の声が僕を繋ぎ止めた

参加型配信をやろう、と言い出したのは僕だった。

「一回くらい、やってみよっか」

ぱちぇは一瞬だけ言葉に詰まったけど、
すぐに「うん」と返した。

反対はしなかった。
条件も出さなかった。

だからその時点では、
何も問題はなかった。

配信は、想像以上に盛り上がった。

人が増えて、
コメントが流れて、
ゲーム内で名前を呼ばれる。

「結依、次どうする?」
「ナイス!」
「もう一戦いける?」

楽しかった。
純粋に。

気づけば、
事前に二人で決めていた時間を、
とっくに過ぎていた。

「……結依」

ぱちぇの声が、少しだけ低くなる。

「もう、結構時間じゃない?」

その一言で、
はっとする。

時計を見る。

「あ……ごめん」

慌てて締めに入るけど、
コメント欄はまだ熱を帯びている。

「え、終わり?」
「もう一戦見たかった」
「罰ゲームないの?」

罰ゲーム、という言葉に、
ぱちぇは何も言わなかった。

でも、
その沈黙が答えだった。

結局、
予定より少し延ばして終わった。