バイバイを書いた夜、君が来た ――あの夜、君の声が僕を繋ぎ止めた

スマホを手に取ると、
通知がいくつか溜まっていた。

全部、今すぐ見なくてもいい。
今日は、少しだけ
自分のままでいたかった。

恋人になった、という事実も。
一緒に配信をした、という出来事も。

まだ、言葉にしなくていい。

ただ、
確かに隣にいた、という感覚だけが残っている。

画面越しで、声だけで。
それでも、並んでいた。

それが、
不思議なくらい自然だった。

次に何をするかも、
これからどうするかも、
まだ決めていない。

でも、それでいいと思えた。

急がなくていい。
形にしなくてもいい。

今日みたいな夜が、
また来ればいい。

そう思いながら、
僕はもう一度、スマホを伏せた。