抱えきれないほどの愛に。

いつものようくんじゃない。


まるで何かにとりつかれた別人のようだった。


何とか出なきゃ、と思いドアに手をかけるけれどびくともしない。



すると、すぐ後ろにいるようくんの手がお腹のあたりに触れた。


グイっと体ごとようくんの方に傾き、後ろから窒息死するくらいきつくきつく抱きしめられる。


「……俺から離れようとしてる?」


後ろからささやかれる声が心なしか震えているように聞こえる。


「ち、違うの…ようくんと…これからは友達として……」


「友達?葉音は今の関係が嫌なの?」


また一つトーンが下がった声に肩が震えてしまう。


「そういうわけじゃなくって……だ、からその…好きな人が出来たから…」