抱えきれないほどの愛に。

「いいんだけどさ。もうちょっと、気ぃ付けた方がいいんじゃねって話ー。ははっ」



その笑い声が妙に不気味でダッシュで逃げようとする。



「あ、逃げないでね?せっかく仲良くなれたんだからさぁー」


口調は柔らかいのに、その目は今にも何かとんでもないことをしてしまいそうに危うい。



「もう…いいですかっ…」



かすれ気味の声を力いっぱい振り絞ってそう言うと。


「…駄目だよ。逃げちゃあ」


恐いほどの真顔に私は怖気づくばかり。



だって…この人、危ない瞳をしてる…っ


何をしでかしてもおかしくないようなそんなうつろな瞳。



「何ですか…」


その瞳は確かに私を映して逃がさないのに、何処か空っぽで、何も信じられないとでも言いたげな瞳だった。