抱えきれないほどの愛に。

  ✙…――…✙




どんよりとした灰色に染まる空を見上げる。



何だか…憂鬱な感じ…。


どこか、心が落ち着かない。



曇った心を紛らわすように大きく息をついた。




―――「…葉音ちゃーん…だっけ?」



見知らぬ声がして振り返る、と。




二やり、と笑う男の子の姿が。



派手なピンクに染められた髪といい、たくさん開けられた耳のピアスといい…何だか…少し



…怖い。


「え、っと…」


「葉音ちゃんで合ってる?」



「そう、ですけど…」



恐る恐るそう口を開いた。