抱えきれないほどの愛に。

「…たく、と…くん?」



ぼうっとした意識の中で確かにそう口にした。



目を見開いて、私をじっと見つめた。



「……水谷君が…拓斗くん、なの…?」


ふわりと揺れる茶色の髪も、緩く絞められたネクタイも。


昔は、長い黒髪が目を覆っていたし、いつも黒い服を着ていた。



目の前の人は……変わった。


「……ごめん、なさい…っ。急にいなくなったりして…」


…約束したことも置いて、勝手にいなくなった、こと。


「……じゃあ、一緒に生きてくれるってこと?」


「それ…はっ」


「ずっと隣に居てくれるってこと?死ぬまで?死んでも?



……教えてよ。分かんないから」


っ……。


「…言えないの?」