抱えきれないほどの愛に。

「まぁあれだな。一生に一度の高校生活なんだから楽しめよってな!それに好きな奴がいるってのは幸せなことだぞ~


それで、水谷とかどうなんだ~?俺が言うのも何だが良い奴だと思うが」


そう言うとまたガハハと陽気に笑い始めた。


「ま、教員として言えるのはなんかあったら言えよって話だな」


ほんの少し。じんわりと心があったかくなった。


なんだかんだ言っていい先生なんだよね…。


「お!これから出張なんだった!じゃあまたな、篠原!」


腕時計をチラッと確認すると、慌てた様子で職員室を飛び出していった。


一人、心を落ち着かせるように息を吐くとそっと胸に手を当てた。


いい加減、前を向かなきゃ。


大人にならなきゃ。