抱えきれないほどの愛に。

「…だから、誰かさんみたいに馬鹿な真似はしないよ」


そう言うと軽く笑った。



「そ、そっか…」



「うん」



なんか…一瞬だけ…



笑顔が笑顔じゃなかったような…


その笑顔を…表情を…



どこかで見た事がある気がした。



…気のせい…?


気のせいか…。


「…私…!応援してるね!水谷君ならきっとすぐ可愛い彼女さんができるよ」


私なんかに応援なんてされたくないかもだけど…


「…ありがとう、篠原さん」


慌ててさっきまで泣いてしまっていたことを思い出してトイレに向かおうとすると。


「……ねぇ、篠原さん」


少し痛むくらいに手首を強く掴まれた。


「…ほんとに覚えてないの」



「え?」