抱えきれないほどの愛に。

久しぶりの、



ぬくもりだった。


久しぶりに、


抱きしめられた。


優しく、抱きしめられた。


冷たかったはずの体温が、そのぬくもりだけであっという間に熱いほど、


苦しい時ほど。



「……好きな男って、





―――あいつ?」




咄嗟だった。


だって…っ、知られてしまったら…



俯きながら首を横に振った。


「……違うの?」


「…ちが…う…、っ」


「誰?……教えて」


何か、ようくんにばれてしまう気がしたから。


髪をかき上げたせいで彼の瞳が露わになった。


「…ねぇ、知りたいだけだよ。



―――俺から葉音を奪った奴を、




…知りたいだけ」


言葉をなくした彼女の顔は人間の顔とは思えないほどに青白い。