抱えきれないほどの愛に。

「葉音!!」


赤いものが舞う。


ゆっくりと、無の視界を彩るように。



ゆっくりと、ただ舞う。


「葉音…!!」


聞こえない。


何も、聞こえない。


ねぇ…どうなってる、の…。


教えて…、


ようくんが手に持った無数の真っ赤なバラの束。


乱暴にちぎり取ると、手からゆっくりと風に乗って屋上を埋めた。


そして、


”笑み”を浮かべた。


心の底から、


嬉しそうに。


嫌っ、見たくない…。


嫌!!


真っ赤なバラの花が、屋上一面に広がって…血みたいに見えた。


確かにバラのはずなのに独特なにおいで、



私は、



―――一瞬にして意識を失った。