生きることを、やめられない






















ある後悔を持った男がいた。


部屋の中、紙を捲る音だけが響いていた。


データでの処理ができない書類に目を通しながらも、もう、すぐにでも動き出しそうな事態に意識を向けてしまう。


「…」


頭痛のする額を眉を顰めながらも揉み込む。


ギシ、と背をデスクチェアに預け書類をデスクに放り、これから起こるであろう事態を想像し、苦々しい顔になってしまう。


「…本当に、何を考えているんだ。あの人達は」