生きることを、やめられない






















『現在、異能者の増加に比例するように異能犯罪の数が増えており──』


駅近くのビルのビジョンから流れてくるニュースが耳に入っていくる。


(みこと)?」


友人の一人が交差点で立ち止まった私を呼んだ。


顔を友人達の方へ向け、なんてことのないように言う。


「ううん。なんでもない」


学校の放課後、寄って帰ろうと言ったカフェへ向かう途中。
自分の日常にない、遠くで起きた事を聞き流し、友人達の元へ小走りで向かう。


非現実的な現実から目を背け、
今の充実している生活を手放したくないと、常に心の底で思っている。