君に何度でも××をあげる

「え、ちょ、鳴海!?」


出席簿を取りに戻ってきたのか、ちょうど教室に入ってきた先生に鳴海が大声でそう言った。


「え?ほ、本当ですか…?とても助かります。こ、これから職員会議があって、行けるかどうか不安だったので…って、生徒にこんなこと頼むのよくないですよね!」

「大丈夫大丈夫。姫咲が行くって言ってるんだから。ね、姫咲?」

「え、ええ…」


なんだこの展開は…。

まあ、多分、渡良瀬くんと家が近いだろうし、通り道だと思って行ってあげてもいいけど…。


「はあ、行きます…。住所だけ教えてください」

「は、はい!ちょっと待っててくださいね…!」


先生はバタバタと職員室に行ってしまいその後ろ姿を見送っていると、ニヤニヤと不敵に笑う鳴海に肩を叩かれた。


「いってらっしゃい」

「違うからね!家が近いから、仕方なく届けに行くだけ!」

「はいはい」


鳴海はもう興味を失ったのか、時間を確認すると「じゃあまた明日」と、彼氏のヒロくんとデートに行くため慌ただしく教室を出て行った。