君に何度でも××をあげる



「ただいまー」


ひっそりと佇む一軒家カフェが、私の住む家だ。

ピーク時を過ぎたからかお客さんが一人もいないカウンターで、叔父である祐介(ゆうすけ)、通称ゆうくんがケーキを作っていた。

スポンジから手作りの世界で一番美味しいゆうくんのケーキに、思わず返事も待たずに駆け寄る。


「おかえり、姫咲」

「ただいま!ねえそれってもしかして…」

「姫咲が一番好きなショートケーキ。夜ご飯の後に食べよう」

「やったあー!」


優しく笑うゆうくんに、歓声を上げる。

ゆうくんは30歳独身で、一人でこのお店を二年前から経営している。

昔からカフェを開くことが夢だったゆうくんは、経営の勉強も料理の勉強も全部独学で習得し、特にケーキが絶品の地元で人気のカフェを営んでいる。


「あ、牛乳が切れちゃったな…。明日朝イチで買ってこないと」

「私、買ってくるよ!ケーキのお礼ってわけじゃないけど、暇だし!」

「本当?助かるよ。近くのコンビニでいいから、お願いしていいかな」