婚約者にバカにされ続けた侯爵令嬢が「ざまぁ」するに至るまで

 ミラジェーンが帰ったあと、令嬢たちは頭を寄せ合った。


「いかが思われましたか? 皆様」


 剣呑な表情を浮かべ、口元を扇子で隠したリサーナに、周囲の令嬢たちも目を細めて頷いた。


「どうもこうもありませんわ」

「……エリオット様は、どうなさったのかしら?」

「社交パーティのときのエリオット様、ご覧になりまして?」

「グロッタ男爵令嬢ですか?」

「アーシェス子爵令嬢と、ジェミー男爵令嬢、あとは……」

「ミラ様が主催としてあれほどお忙しくしていらしたのに!」

「……だから、殿下がミラ様を気遣われたのでしょうね」


 リサーナは小さくため息をついた。

 全員が再び顔を見合わせる。

 一人の令嬢がすっと手を挙げた。


「明日、父と登城の予定がございますの。可能でしたら、ルーシー様かエース殿下にお目通りしてまいりますわ」

「私も週末に参りますの」

「情報は多い方がよろしいですわ。……見ていられませんもの」


 令嬢たちは顔を見合わせ、深く頷き合った。