御堂先生は溺愛中


「上がって上がって!」



バレンタインの前日。



凛は結奈と一緒にバレンタインの準備をするために、結奈の家を訪ねていた。



「おじゃましまーす。」



何気に結奈の家に上がるのが初めてな凛は、恐る恐るそう言いながら家に上がった。



「今日、お父さんもお母さんも出掛けていないから楽にしてね〜。」



結奈の言葉に凛は一気に肩の力を抜いて「そうなんだ。」と返した。



「材料も全部もう準備してあるよ〜。」



そう言いながら結奈は凛をキッチンに案内した。



実は前日の放課後、結奈と凛は学校の近くのスーパーである程度買い出しを済ませていた。



「御堂先生って何が好きなのかなあ。」



結奈の言葉に凛はスーパーのざわめきの中、頭をフル回転させて考えた。



「…んー、多分甘ければなんでもいいと思う。」



カフェラテに大量の砂糖をぶち込む御堂を思い出して、凛は少し投げやりにそう言った。



「じゃあさ、ガトーショコラなんてどう?簡単だけどなんかちゃんとしてる感あるし、美味しいんだよ!」



結奈がそう言うなら、と凛はよくわからないままガトーショコラを作ることになった。