受付嬢なのに、清掃員から一途に溺愛されています ~タワマン最上階で猫と過ごす、秘密の恋~

 やがて、羽田空港に到着した。

 中へ入ると、
 人の流れと、行き交う声。

 スーツケースの音が響いている。
 ラウンジで、出発時間まで待つことになった。

 私は、羽田のラウンジに入るのは初めてで、
 どこに座ればいいのかも分からず、
 少し戸惑ってしまう。

 西条は、それに気づいたのか、
 「少し待ってて」と言って席を立った。

 戻ってきた手には、
 温かい飲み物と、冷たい飲み物。

  「どっちがいい?」

 そう言われて、
 私は温かい方を選んだ。

 出発時間が近づき、
 ラウンジを出て、保安検査場へ向かう。

 人の流れに紛れて歩いていると、
 不意に、手を取られた。

 驚く間もなく、
 軽く、額に触れる感触。

 ……キス。

 こんなに人がいるのに。
 というより――恥ずかしかった。