腹黒王子の愛は、激甘でした。

いよいよ待ちに待った体育祭!

私たちは朝からみんなテンションMAXで賑わっていた。

(体育祭緊張するなぁ…)

私が緊張でソワソワしていると、

「優?さっきから静かだけど大丈夫?」

隣にいた明日華が心配そうにこちらを覗き込んだ。

「大丈夫だよ!緊張してるだけ!心配してくれてありがとう!」

私は正直にそう言うと明日華は

「優が元気なら良いんだよ!体育祭、全力で楽しもうね!」

と、明るく笑った。


(やっぱり明日華は優しいなぁ…)

私は明日華の優しさにジーンとしていると、会場に整列するようにアナウンスが聞こえてきた。

「優、そろそろ並びに行こっか!」

「うん!」

私たちはドキドキしながら体育祭の開幕を待つ。

少しすると体育祭実行委員の人が前に出てきて、

「ただいまより体育祭を始めます!」

と、開会宣言をした。

その言葉に会場は多盛り上がり。

(体育祭頑張るぞ〜!)

私は自分に喝を入れて、待機場所へ向かった。


* * *


開会式が終わっていよいよ競技が始まる。

第一種目は2年生の騎馬戦。

どの試合も迫力があってとても見応えある試合だった。

しかし結果は赤組の圧勝で、私と明日華が入っている黄色組は全7組中2位という惜しい結果でスタートを切った。

次に始まる第二種目は3年生による学年リレーで、先輩たちが入場すると同時に沢山の歓声が上がった。

理由はもちろん颯汰先輩や廉先輩が出場するからだ。

颯汰先輩は歓声に対して優しく微笑み、手を振り返していて、廉先輩はウインクしながらニカッと明るい笑顔を浮かべている。

2人の対応に歓声はますますヒートアップしていく。

(や、やっぱり2人ともすごい人気だなぁ…)

もちろん颯汰先輩が人気者なことは知っていたけれど廉先輩もまさかここまでの人気があったなんて…

あまりの人気ぶりに思わず、別世界の人のように感じて少しだけ胸がズキッと痛んだ。

(…?なんで私ショック受けてるんだろう?)

私はモヤモヤとした感情を消し去るために、とにかく先輩たちの試合に集中することにした。

2人は別々のクラスだから組も違うらしく、颯汰先輩は私たちと同じく黄色組で、廉先輩は赤組らしい。

どちらもアンカーを任されているから最後にどんな結果になるかとてもワクワクする!

(2人とも大切な先輩だからどっちも頑張って欲しいなぁ…)

両方とも応援したいなんて欲張りなことを考えてしまう。

そんな考え事をしているうちにスタートの合図であるピストルの音が学園に鳴り響いた。