「そうだね、そうだよね。お姉ちゃん……お姉ちゃんは……あはは」
混乱して、同じことしか言えない。
絶望。
そんな状況に直面したのは、初めてかもしれない。
「お姉ちゃん。よかったら……ボクのおうち、来る?」
「んえ?」
突然の言葉に、目をぱちぱちと瞬きを繰り返した。
「お姉ちゃんにお礼をしたいんだっ。ボクのおうち、この山を抜けたらすぐだからっ」
「そうなの? でも……」
いきなり行ったら迷惑なんじゃ……そう思い、言葉が詰まった。
「よしっ。それじゃあ行こう! ねっ、お姉ちゃん!」
「えっ!? えぇっ!?」
男の子に手を繋がれ、先に歩かれる。
勢いに負け、ついていってしまう。
「ボク、四季っていうんだ! お姉ちゃんの名前は?」
「四季くんっていうんだ。私はね、マホ」
「マホちゃんか〜! マホちゃん! さっきはありがとう!」
前を歩いている彼が、こちらを向いてにっこりと笑うと可愛さに悶えた。
彼の家に向かう道中、いろんな話をした。
不安でいっぱいだったけれど少しずつ明るく気持ちが晴れていった。


