「ビー!ビー!」と聞き覚えのあるエラー音が鳴り響いた。
「げっ! 今度は何!?」
慌ててメーターを取り出すと、表記画面が赤くなり、小刻みに振動している。
もわわんと空間に映像が浮かび上がった。
『マホさんの規約違反を見つけました』
「!? 規約違反っ!? どういうこと!?」
正装の女性が、丁寧な口調で言う。
先程話していたのもこの女性だ。声が同じ。
そんなことを思っていたら、【規約違反】というとんでもない言葉を聞き流すところだった。
『魔法界には、犯してはいけないルールがいくつかあるのはご存知ですよね?』
「え……うん。修行に出る前に教えてもらったけど……」
『マホさんが【人間界で攻撃魔法を使ってはならない】という規約違反をしていることを感知しました。これにより、正式な魔法使いの資格は剥奪されます』
女性の言葉に、目を丸くした。
そんな……!
私は、獣から襲われている男の子を助けただけなのに。
まさか、ここが人間界だったなんて……。
「っ!? な、な、なっ! なんですってぇえええ!?」
驚きを隠すことができなくて、山一辺に聞こえる大きな声が響いた。


