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「「「うわぁああっ!?」」」
「落ち着いてー! 大丈夫だからっ」
ムーブワープにより、別の場所ーー柳楽邸の庭に移動した私達。
思い描いた場所に、好きに移動ができる便利な魔法だと改めて思う。
浮遊感のある空間で、痛みや怪我を負わせることはないのだけれど、不安そうにしている彼ら。
飛んだことがないのだから当然。
今の私だって、浮遊魔法を抵抗なく使っているけれど使えるようになるために練習していた時は、毎日怖かった。
そんなみんなをなんとかなだめて、ゆっくりと庭に下ろして魔法を解いた。
「って、ここどこだよ!?」
ふわふわと浮いている感覚が終わっても、知らない場所に戸惑うみんな。
「俺の家だ」
「冬馬の!?」
「マジか! お前が金持ちだってのは知ってたけど、ここまでか!?」
驚くみんな。
私も、この家に住んでるって知った時は驚いた。
きっとみんな、ここの他に本邸があるってことを知ったらまたビックリするだろう。
「ていうか……マホちゃん!? さっきの何だよ!?」
「あぁ、あれは魔法だ……あっ!」
「「「「魔法っ!?!?」」」」
みんなが目を丸くして、パチパチと瞬きを繰り返した。
そして私は思い出した。
人間界で容易く魔法の存在を広めてはいけないということを。
お師匠がそう教えてくれたのだ。


