『マホさんが【人間界で攻撃魔法を使ってはならない】という規約違反をしていることを感知しました。これにより、正式な魔法使いの資格は剥奪されます』
四季くんを助けた時に、使った魔法が攻撃魔法だと思われてしまい、警告音が鳴った。
感情のない口調で、事務的に正式な魔法使いの資格を剥奪されてしまった。
人間を守るために魔法を使ったことが分かったから、何とか資格は剥奪されなかったけれど……。
また、あの時のようになってしまったら……?
そう思うと、魔法を使うことが億劫になってしまう。
「ガキのくせに、生意気なんだよっ!」
色々考えていたら、男が冬馬くんに殴りかかろうとしていた。
ーー何もしないなんて、私らしくない!
私、みんなを守るために魔法使いになったの!
今動けなくて、何のための魔法使いよっ!!
自分をそう奮い立たせると、冬馬くんに向けて手のひらを向けた。
「バルルーン!」
「!?」
呪文を放つと、冬馬くんの体を覆うように柔らかな空気を含んだ物体が出てきた。
物体の中でぷかぷかと浮いてる冬馬くん。
自身に何が起きたのか分からず、驚き、戸惑った表情をしている。
バルルーンは、出てきた物体の弾力性を利用する魔法。
しかし、今回は物体の内側に入り込み、攻撃から身を守るという選択をした。
普通とは違う、応用した使い方だ。
彼らを守るための思いつきだけど。


