「どうしよう! どうしよう! どうしよう!?」
上空500メートルから、地面に向かって真っ逆さま。
このままだと……私、死んじゃう!?
重力に逆らえず、加速する落下速度。死と直面し、ギリッと奥歯を噛み締めた。
どうなるかなんて分かんない。頭の中は大パニック。
だけどーー何もしないで終わるなんて!
そう思い、風の抵抗に煽られながらも空に向かって手を伸ばした。
「えぇいっ! バルルーン!」
呪文を唱えると、ぼわわんっとたくさんの丸い物体が現れた。
丸みを帯びて、中には空気が入っている。たくさんあることで、私の体をふわふわと浮かせ、落下速度がゆるやかになった。
「良かった……他の魔法を使える魔力は残ってて」
落ち着いてメーターを確認すると、魔力は最大ゲージの4分の1程度は残っていた。
浮遊魔法は、かなりの魔力を消費するのだ。
「全く魔法が使えなくなったわけじゃないんだ、よかった……でも」
浮遊魔法が使えないと、魔法界に戻ることができない。
ふわふわと浮かんでいた時間が終わり、地面に足がつくとパチンと指を鳴らして物体を消滅させた。
「うーん、ここ……どこだろ……あっ」
キョロキョロと辺りを見渡しても全く見覚えのない山の中。考え込んでいたら、少し向こうに小さな男の子が見えた。


